CM出演の三浦翔平さんにも懸念
「本社の手違いから、それまでブランドの名前やロゴを商標登録していませんでした。もっと早く登録をしていれば、こんなことになっておらず、お客さまに申し訳ないと思っています。ブランドを使えず、お客様にご迷惑をかけてしまい、とてもつらいところです」
本社のスタッフも、「大好きな日本で、なんでこんなことが...」とこうした状況を悲しんでいたという。
商標法第4条1項では、外国の商標については、類似のものも含めて、日本や外国で著名なもので支障が出るような場合は登録できないことが定められている。しかし、特許庁は21日、「個別のケースには答えられない」と取材に答えたうえで、一般論として、「どの程度広く知られているかなどで解釈の余地があり、個別に登録の是非を判断している」と説明した。
ネット上の騒ぎを受けて、ヒーローズは1月21日、「HERO'Sの出店に関して」のタイトルで説明文をサイト上にアップした。そこでは、「他社のティラミスに関する商品とは関係ありませんので、他社の商品と混同されませんようお気をつけ下さい」とした。
しかし、22日になって、ティラミスヒーローのブランドロゴ使用権をシンガポールの日本側運営会社に譲渡するとサイト上で発表した。そこでは、「皆さまにお騒がせ致しまして誠に申し訳ありませんでした」と初めて謝罪している。
ヒーローズの広報部は22日までに、取材に対し、商標登録について「企業戦略の一環」だったと説明し、ティラミスヒーローの日本側運営会社とは代理人を通じて連絡を取っていることを明らかにした。
「弊社の商品は、弊社の商品として独自のもの」だと強調したうえで、表参道の店は、引き続き営業する予定だとしている。
会社名で商標登録があったgramでは21日、「ヒーローズとは、関係がありませんので、何もお答えできないです」と取材に答えた。
なお、ヒーローズでは、俳優の三浦翔平さん(30)がCMに出演しており、三浦さんのインスタなどには、ファンから「イメージにも影響する」などと心配する声が寄せられている。三浦さん所属事務所のバーニングプロダクションでは21日、「こちらには関係がない話で、CMを降りることはありえない」と取材に話した。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)