サッカー日本代表が2連勝で決勝トーナメント(T)進出を決めているアジアカップは、2019年1月17日にグループリーグ(GL)第3戦・ウズベキスタン戦を行う。他会場の結果にかかわらず、日本が勝てばF組1位通過、引き分けか負ければ2位通過になるが、「1位・2位通過どちらを狙ったほうがいいか」が注目されている。
1位通過なら決勝T初戦の相手はカタールかサウジアラビア。両チームとも今大会好調だ。2位通過なら初戦は強豪のオーストラリアだが、今大会は苦戦が続いている。
オーストラリア不調も、次戦は開催国UAE
2戦を終えて日本(FIFAランキング50位)はF組2位以上が確定している。今回のアジア杯は4チームごと6組に分かれて総当たりのGLを戦った後、各組上位2チームと、各組3位のうち成績上位の4チームの計16チームで決勝Tを戦い、アジアの頂点を決める。
日本はGL第3戦の相手ウズベキスタン(95位)と勝ち点6で並び、得失点差で劣る。直接対決で勝たなければ1位通過はないが、2位通過によって決勝Tが不利になるとは限らなさそうだ。
1位通過の場合、決勝T初戦の相手はカタール(93位)かサウジアラビア(69位)の中東国。ランクでは日本より下位だが、両チームいずれも、2戦とも複数得点・無失点で勢いがある。
一方、2位通過の場合に初戦で当たるのは優勝候補のオーストラリア(41位)だが、GL第1戦でヨルダン(109位)に0-1と敗北、第3戦はシリア(74位)に2度同点に追いつかれ、アディショナルタイムのゴールで3-2の勝利と苦戦を強いられた。チーム状態は芳しくない。また、試合会場はウズベキスタン戦と同じハリファ国際スタジアムとなるため、ピッチへの慣れもある。
こうして決勝T初戦の相手だけで言えば、2位通過のほうが戦いやすさはあるかもしれない。ただ2位通過してオーストラリアに勝利すると、続く準々決勝では開催国のUAE(79位)と当たる可能性が高い。相手にホームアドバンテージがある上、日本は前回15年のアジア杯、16年のロシアW杯アジア最終予選で敗れており、苦手としているところもある。
「スタメンのチーム力向上しないと...」
相手の前に、日本代表チーム内の事情もある。森保一監督になってから攻撃陣の中核を担ってきたMF中島翔哉がケガで不在。最前線で体を張れるFW大迫勇也も右臀部痛で万全ではない。この2人を欠いて挑んだGL第2戦・オマーン戦では攻撃の連携が噛み合わず、PKの1点どまりだった。組織力を少しでも上げることは急務だ。
今大会は3人の交代枠があるが、森保監督は第1戦・トルクメニスタン戦で1人、オマーン戦で2人しか、交代カードを切らなかった。まだ出場していない選手が多く、長時間出場していたメンバーには疲労もある。
優勝まで全7試合を戦うことを考えれば、既に決勝T進出を決めた第3戦では、主力を休息させることと、控え選手の試合勘を養うことをねらい、大幅な先発変更も十分あり得る。その場合、主力メンバーの連携に不安を残したままになるともいえる。また、主力を温存すれば勝利できるかは不透明で、ウズベキスタン戦の結果次第では決勝Tへの勢いにも関わってくる可能性がある。
インターネット掲示板では、
「無理して1位通過を狙う必要がないならローテーション回して体力温存しとけ」
「優勝だけを考えるなら2位通過の山に行った方がいい」
と、引き分けを狙って2位通過を望む声が数多い。一方で、
「ワールドカップじゃあるまいし1位通過しかないだろ」
「ターンオーバーっていうけど スタメンのチーム力向上しないとまだ優勝できるレベルにない」
と、勝利して1位突破をしていくことを望む声もある。
ウズベキスタン戦は17日に行われる。