本人のみならず、ファンにも「ワクワク」感が
美しい姿であるとはいえ、なぜ、女性芸能人はわざわざ「過去の成人式」の写真、それもずいぶんと前の写真をSNSにアップするのか。経営コンサルタントで心理学博士の鈴木丈織氏は以下のように分析する。
「まず、女性芸能人にありがちな『すっぴん写真』『寝起き写真』など、『自らの可愛らしさを強調する写真』としてアップしているのは当然として、ほかにも『年月が経っても老化しない私』『無整形の私』を強調する手段としても使っています。また、『過去の成人式』の写真をアップする意図はこれには留まりません」
「『過去の成人式』の写真アップするのは、『心はいまだに若いままである』という隠れたメッセージを、写真を見る者に伝えたいからです。このようなメッセージを発信することで、『自分は若い人々への共感力がある』とアピールし、それらの人々を新たなファンとして取り込もうという意図が見え隠れします。振り袖という、一般女性も成人式の際に着ることになる、ある意味での『制服』をまとってみせることで、身近な存在であることを強調しているのです」
一方、そのような写真を見て喜ぶファンの心についても、鈴木氏は以下のように分析する。
「『過去の成人式』の写真と、その写真を出してきた女性芸能人の現在の姿を比較することで、『自分が年を取った時、若さを保てているのではないか』という淡い期待が生まれます。女性芸能人たちと同様、自分も若々しいままでいられるのではないかという期待感が、見る者をワクワクさせるのです。また、ここまで述べてきた効果は、やはり女性芸能人たちがアップする『子供の頃の写真』『赤ちゃんの時の写真』でも発生します」
女性芸能人にとって『過去の写真』とは、常に武器として使える必殺ツールのようだ。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)