関西地区の民放ラジオ、大阪放送(ラジオ大阪、大阪市)が2019年1月14日21時から、「放送設備の緊急点検」のためにAMの電波を止めた。
ラジオ局が設備点検のために電波を止めるのは日曜日深夜が一般的で、ゴールデンタイムは珍しい。この「緊急点検」の理由は意外なものだった。
近所の農家から飛んできた...?
ラジオ大阪のAM送信所は堺市と京都市にあり、出力が50キロワットある堺局が「親局」にあたる。ラジオ大阪は、1月14日にウェブサイトで、21時から23時30分にかけて堺局から電波を出せなくなることを告知。その間、同じ内容を放送しているFMやラジコで聞くように呼びかけた。
ラジオ大阪の編成部によると、1月13日夜、近隣の農家から飛んできたとみられる「ナイロン製の布のようなもの」がアンテナの鉄塔に付着しているのが見つかったため、「緊急点検」を決めた。付着した状態でも電波は正常に出ていたが、次の放送休止のタイミングにあたる1月20日深夜まで待つのは得策ではないと判断し、念のために電波を止めて取り除くことにした。深夜はニッポン放送や文化放送など他局の番組をネットしているため、営業的な影響が少ない自社制作の番組を流している時間帯を選んだという。
実際に電波が止まったのは21時から22時45分頃まで。作業が順調に進み、当初の予定より前倒して送信を再開した。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)