「11年前」との気になる共通点
1000円超下落した日の前日は、米株価が大きく下落しており、いずれも米国が震源だった。米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げペースを速めるのではないか、といった観測や、トランプ米大統領に政権運営能力がないのではないか、といった懸念が台頭したことによる。世界最大の経済大国が変調をきたせば、日本にも少なからず影響が及ぶ。日本株は格好の売りの標的にされた。
年が明けた2019年の大発会も、米アップルの業績予想下方修正を受けた米株安が響き、452円安の1万9561円と散々のスタート。その後はFRBのパウエル議長が利上げ停止を示唆し、株価は大幅に上昇するなど、めまぐるしい展開となっている。
気になるのは売買代金だ。前回のピークだった2007年は、株価も一時1万8000円台と2000年代初頭のITバブル以来の高値をつけていた。ところがリーマン・ショックがあった翌2008年の売買代金は568兆円と2割以上減少し、日経平均株価も7000円台と半分以下の水準になった。2012年には306兆円まで減少、株価も8000円台と、低迷が続いた。
高値圏で売買代金が膨らんだ、というのが2007年と2018年の共通点。翌年の値動きや売買代金が同じ傾向なら、2019年は下落ということになるが、果たして――。