梅原猛さん死去 『隠された十字架』など独自の日本学の根っこに「数学好き」

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国際日本文化研究センターの初代所長

   論壇デビューは67年『地獄の思想』。これがベストセラーになり、さらに72年の『隠された十字架 法隆寺論』、73年の『水底の歌 柿本人麿論』で人気を不動にする。『隠された十字架』は法隆寺を聖徳太子一族の霊を封じ込め鎮めるための寺院とする説で毎日出版文化賞。『水底の歌』も柿本人麻呂についての新説で、第1回大佛次郎賞。両書とも大いに売れ、出版界から引っ張りだこの学者になる。

   80年代の活動で特筆すべきは国際日本文化研究センターの設立。国立の大学共同利用機関として、国際的、総合的な日本文化研究所の創設を中曽根康弘首相に訴え、初代のセンター所長に。

   もう一つはスーパー歌舞伎。『地獄の思想』を読んだ市川猿之助から頼まれ、「ヤマトタケル」を執筆して大当たり。さらに「オグリ」「オオクニヌシ」も書いて、スーパー歌舞伎を一つの演劇ジャンルとして成立させるのに貢献した。

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