テレホンカードが入らない。それもそのはず...
「教室」の現場では、小学生たちはどのような対応を見せているのか。講師役を10年近く務める、東京南支部の菅雅之事務局長(65)にJ-CASTニュースが話を聞いた。
「教室」は、小学校や地域のお祭り会場に出向いて、子供たちを対象に開いており、菅さんは年に10回前後参加している。公衆電話を使ったことが「ある」か「ない」か、事前に質問して手を挙げてもらうが、結果は会場によってまちまちで、「ある」子が1~2割のこともあれば、「7~8割」のときも。ところが、「使ったことがある」子供でも、実際にやってもらうと、「あれれ?」という事も少なくない。仮に使った経験が「ゼロ」ではなくても、慣れていなくて、よく覚えていない子もいるようだ。
「使ったことがある」子に代表でやってもらう。テレホンカードを渡す。すると、その子は受話器を上げずに、いきなりカードを入れ口に挿入しようとするが、入らない――こんなことも珍しくない。
いきなり挑戦してもらうのではなく、事前に「使い方の流れ」を説明したうえでやってもらうことも多いが、それでも1回の説明ではよくのみ込めないのか、戸惑う子供も多い。そもそも、「受話器」や「テレホンカード」を知らず、「それって何?」と「きょとん」としている子もいる。
子供たちの反応は他にも、
・(受話器を上げてからカードを入れると教わったあと、)カードを入れようとするが、向きや天地が逆で入らない
・ダイヤルボタンを押すのだが、ケータイ画面上でのタッチのように触れる程度で、「押した」ことにならない(「もっと、ぐっとしっかり押してね」と指導することになる)
といった事例があるそうだ。勿論、普段から家族との連絡に定期的に使っている子供もいる。