NGT48の山口真帆さんが暴行を受けた問題で、漫画家の小林よしのりさんが、事件に「関与」したメンバーについても「責任を感じているだろうから、守らなければならない」との主張を展開した。
山口さんの「告発」から4日、事態は収束の気配を見せない。運営会社側も2019年1月10日のステートメント以来、新たな動きを見せないまま、何事もなかったかのように12日もNGT48の出演イベントが実施された。情報発信がない中、ネット上ではさまざまな憶測だけが膨らみ続けている状況だ。
「会いに行けるアイドル」と「モテない男」の常軌を逸した関係
小林さんは12日朝に更新したブログで、山口さんの事件に「会いに行けるアイドルのリスク」というタイトルで物申した。
今回の事件を、小林さんはメンバーへの恋愛感情を暴走させたファンの凶行と認識しているようで、
「ヲタは恐いよ。あれほど可愛い女の娘が握手会などで自分に振り向いてくれるのだから、惚れてしまうのは当然。女に免疫のないモテない男が惚れたら、常軌を逸してしまうのも大いにあり得る事態だ」
と分析、「アイドルグループを使う商売というのは、相当なリスクを抱えていると思い知った方がいい」と運営側への苦言を呈した。
また、山口さんの帰宅時間などについての情報を伝えるなど、事件へ「関与」したとされるメンバーについても、以下のように気遣っている。
「暴走ヲタにメンバーの情報を与えた子だって、責任を感じているだろうから、守らなければならない」
小林さんといえば、一時期AKB48グループの「ヲタ」を公言するなど、熱心な著名人ファンの一人として知られた。しかし近年は「飽きてしまった」として、言及する機会は少ない。そのせいか、今回の主張にも「5ちゃんねる」などのネット掲示板では「ズレてんな」など冷めた声が多いが、「正論言ってると思うけどな」という肯定的な反応もある。
なぜ?いつまで??運営はだんまりで憶測増殖の悪循環
今回の事件については、山口さんが当初SNSなどで行った「告発」の内容と、運営会社のAKSによる公式説明にはなお齟齬がある。さらにネット上では、真偽が定かでないまま、メンバーを含む、事件に関係したとされる人物の名前や個人情報が拡散するなど、憶測が憶測を呼び続けている状態だ。特に関与が疑われたメンバーの公式ツイッターには、大量の誹謗的なリプライが送り付けられるなど、激しいバッシングが続いている。
にもかかわらず、運営側はほぼ口を閉ざし続けている。10日にステートメントを発表したことを除けば、多くのメディアの取材にも応じていない。NGT48のおひざ元の地元紙・新潟日報によれば、新たな調査結果の発表や、劇場支配人による説明・会見なども予定していないという。
12日には新潟市で、結成3周年を記念したイベントを開催。しかし18時時点で、なんらかの説明が行われたとの情報は入っていない。こうした姿勢が、さらに憶測を増す悪循環を招いているともいえる。