さいたま市内のJR大宮駅のホーム下で起きたボヤで、現場付近で逮捕された専門学校2年の男(20)は、「寝泊まりしていた」と供述したと報じられている。
ボヤと容疑者の男との関連は不明だが、ネット上では、ある推測が流れている。
ホーム下から白煙がモクモク、非常ベルが鳴って騒然
ホームの下から白煙がモクモクと流れ、非常ベルが駅構内に鳴り響く。2019年1月9日昼過ぎ、ツイッター上では、こんな動画が投稿され、何があったのかと関心が集まった。
各紙の報道によると、大宮駅の駅員が同日13時過ぎ、「煙が出ている」と119番通報し、消防や警察が現場に駆け付けた。
湘南新宿ラインが発着するホームで、使われていない反対側の12番線側の下から煙は出ていた。ホーム下の窪みにある壁の下にすき間があり、その中の空洞部分からだった。
ゴミのような木材やビニールなどを焼いて、火は消し止められた。空洞内で少し離れたところに男が座り込んでおり、呼びかけにも応じなかった。念のため、救急車で病院に運び、その後、大宮署が建造物侵入の疑いで男を逮捕した。この日は、少なくとも1時間ほどは空洞内にいたことが分かっている。
調べに対し、男は、容疑を認め、「就職で悩んで家に帰りたくなかった」「ホームの下で寝泊まりしていた」などと供述しているという。大宮署がボヤとの関連を調べている。
JR東日本大宮支社によると、このボヤで湘南新宿ラインの下り3本が最大で34分遅れ、約1700人に影響が出た。
ニュースのコメント欄やツイッター上などでは、男がホーム下に潜んでいたことに驚きの声が上がっている。
JR大宮支社「困惑しています」
「その場所、よく見つけたな」「バレないもんなんだ」「居心地いいんだろうか」...
気象庁のデータによると、男が見つかった1月9日のさいたま市内は、早朝は零度ぐらいまで冷え込み、最高気温も7度台止まりだった。
それだけに、「よくあんなに寒そうでうるさいところで寝泊まりできるな」「寒かったから焚き火したのか」といった声も出ていた。
出火原因について、大宮署は10日、「捜査中ですので、まだ分かっていません」とJ-CASTニュースの取材に答え、男との関連も分かっていないとした。いつから空洞内に入り込んでいるのかについても、捜査中だという。
なぜ男に気付かなかったのかについて、JR東日本大宮支社の広報室は、「電車が入ってきませんので、ホームの下を点検することはなかなかないです。12番線の向かい側にはホームがありませんので、駅員も目視で気づかないと思います」と取材に答えた。男が空洞内にいたことについては、「なぜこんなところにと困惑しています」と話した。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)