高橋洋一の霞が関ウォッチ
山梨大の学長挨拶、NHKは「異様な反日政策」より「運営費交付金」を報じるべき

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学長は以前から「運営費」に言及

   報道するなら、国立大学協会と財務省とのバトルの方だろう。昨年10月16日朝日新聞で「日本の研究力低下、悪いのは...国立大と主計局、主張対立」という報道もある。

   実は、島田学長がこの論争の火付け役だった。2017年4月3日、日経の経済教室に「国立大の運営費交付金、削減政策は誤り 増額を 島田真路山梨大学長」という投稿もしている。

   この投稿は学者の意見表明とは言え、かなり大胆な話をしている。その内容もかなりまともである。ちなみに、筆者は、研究開発、教育資金の確保について、「教育国債」をかねてから主張しており、本コラムでも、「教育国債で研究開発予算の増額を」があり、そこで教育国債というアイディアはもともと財務省にあったことも明らかにしている。島田学長は、教育国債にも賛同されている。

   まさかありえないだろうが、島田学長のようなまともな考えを持つ人を、NHKが筋違いのあら探しで世間の批判にさらそうとしているなら、とんでもないことだ。


++ 高橋洋一プロフィール
高橋洋一(たかはし よういち) 元内閣参事官、現「政策工房」会長
1955年生まれ。80年に大蔵省に入省、2006年からは内閣参事官も務めた。07年、いわゆる「埋蔵金」を指摘し注目された。08年に退官。10年から嘉悦大学教授。著書に「さらば財務省!」(講談社)、「『年金問題』は嘘ばかり」(PHP新書)、「図解 統計学超入門」(あさ出版)など。

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