スロープ段差、徐行運転でエアバッグ作動 自動車メーカー、現地調査のうえ「正常だった」

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「溝への落下と酷似した状況」

   「自動車の不具合情報ホットライン」で消費者から事例の報告を受け付ける国土交通省の自動車局審査・リコール課に取材すると、動画と写真を確認のうえ、担当者は「これだけの情報では車に不具合があるかどうか判断できない。メーカーに確認してもらうしかない」とのことだった。

   エアバッグの構造に問題はなかったのか。ダイハツに取材を申し込むと、同社調査のうえで回答があった。現地の状況なども含めて確認したといい、「正常な作動」としている。

「コペンに限らず、弊社のすべての車には取扱説明書があり、深い穴や溝への落下時にエアバッグが作動する可能性があると注意書きをしております。個別の事象になるので本件について詳細は申し上げられませんが、現地を確認した結果、溝への落下と酷似した状況と判断しました。そのためエアバッグに関しても正常に作動したと捉えています。本件によるリコールも検討していません」

   ダイハツ公式サイトで閲覧できるコペンシリーズ共通の「車両取扱説明書」には、エアバッグの作動条件として「車両前方からフロントバンパーに強い衝撃を受けたとき」のほか、「走行中に路面などから車両下部に強い衝撃を受けたとき」と記載。後者の具体例として「高速で縁石などに衝突したとき」「深い穴や溝に落ち込んだとき」「ジャンプして地面に衝突したとき」と3つのケースを紹介している。

   エアバッグ作動を判断するセンサーはダイハツ製の各車種で共通。センサーは衝撃によるG(重力加速度)の大きさなどに反応するようになっており、今回も車体の底がぶつかった時の衝撃を検知して「開くべくして開いた」と判断している。そのため「修理費用も基本的にはお客様負担になります」という。その上で、「乗っている方が感じる衝撃は体感になってしまうので、強いか弱いかを客観的に判断するのは難しいところがあります。ただ、センサーは正常に動作してエアバッグが開いたという認識でおります」と話している。

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