「悪しき前例」となってしまうのか
今回は那須川自身が総合ルールでの対戦に否定的なコメントをしたことで、マクレガー戦の実現はほぼないと見られるが、今後、異種格闘技の格闘家から対戦オファーがくる可能性は十分に考えられる。格闘界関係者は、那須川の今後のキャリアの方向性について警鐘を鳴らす。
「メイウェザーとの一戦で世界中の格闘家が那須川と戦えばビッグマネーが稼げると勘違いしている。今回は異例中の異例の金額。当初、ペイ・パー・ビューの収入を見込んでのメイウェザーのファイトマネーだったので、それがなくなったので主催者は赤字の可能性もある」と指摘した上で、次のように続けた。
「もし今後、那須川が異種格闘技の路線に進めば、選手生命を脅かすことになりかねない。メイウェザー戦でも分かったように、世界トップの格闘家に対して、その競技のルールで戦えば惨敗は目に見えている。総合ルールなんてもってのほか。下手をすれば関節などをやられて選手生命が終わってしまう可能性すらある。今後のマッチメイクは慎重にいかないと、取り返しのつかないことになりかねない」
メイウェザー戦でボクシングの土俵に上がったことが「悪しき前例」となってしまうのか。今後、世界中の格闘家からの対戦オファーが予想される中、那須川が目指す方向性に注目される。