始業前の「理事長へあいさつ」儀式は不当 「教員らがスト」の学校側に話を聞いた

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   私立の正則学園高校(東京都千代田区)の教員約20人が2019年1月8日、毎朝早朝の理事長へのあいさつ儀式は不当だとして、ストライキを行った。

   ストライキを行った教員側は、あいさつは義務で「サービス労働の強要」だとしているが、学校側は「強要の認識はない」と対立している。

  • 実際のあいさつのシーン(私学教員ユニオン提供)
    実際のあいさつのシーン(私学教員ユニオン提供)
  • 実際のあいさつのシーン(私学教員ユニオン提供)

一人ひとり理事長へのあいさつと神棚への二礼二拍手一礼

   教員が加入する労働組合「私学教員ユニオン」によると、正則学園高校では始業前の6時30分から教職員全員が理事長にあいさつをする慣習がある。そのため、一日の労働時間は14時間30分におよび、帰宅が終電近くになる教員もいるという。

   同ユニオンから提供された、あいさつの様子を収めた動画を確認すると、教職員が理事長室に黙々と入っていき、一人ひとり理事長へのあいさつと神棚への二礼二拍手一礼をしている。

   私学教員ユニオンの担当者は8日、J-CASTニュースの取材に「伝統だからとの理由で参加は強制。遅刻したり不参加だったりした場合は校長や理事長から叱咤(しった)を受ける」と話す。始業時間前のため、給与は発生しないという。

   一方、学校側は取材に「35年以上前から慣例としてあいさつをしているのは事実だが、強要の認識はない」と否定。不参加者への叱責などもないという。早朝からあいさつをする理由を聞くと、「所属の長へのあいさつだから」との回答にとどめた。

   私学教員ユニオンはあいさつ儀式廃止のほか、長時間労働や残業代不払いの是正などを求めた団体交渉も申し入れているが、学校は「顧問弁護士と協議中」としている。

(J-CASTニュース編集部 谷本陵)

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