2019年1月5日、ZOZOの社長・前澤友作さんが「100人に現金100万円をプレゼントする」と自身のツイッターに投稿した件で、前澤さんの名前をかたる偽アカウントや、ほかのユーザーによるプレゼント企画を模倣した投稿が目立っている。
前澤さんは1月7日の投稿で、プレゼント企画の投稿がリツイート数の世界記録を超えたとする一方で、「偽アカウントが複数発生中です。僕のお年玉キャンペーンはここのみで展開中です」と、ユーザーに注意を呼び掛けている。
札束の写真や動画で「金持ち」アピール
前澤さんの企画を模倣し、100万円を10人や100人、500人にプレゼントするとツイートするアカウントは複数存在する。これらのアカウントは、積まれた札束を撮った動画や預金残高の写真をツイッターで公開している。いずれも本名などは名乗っておらず、詳細な身元は不明なアカウントだ。
「BuzzFeed Japan」の記事(1月7日付)によれば、ツイッター社は前澤社長の投稿を、キャンペーンや懸賞とみなしており、ツイッターの利用規約に違反していないという。しかし、前澤さんの投稿は違反行為ではないとはいえ、一般ユーザーが前澤さん以外の「模倣ツイート」や偽アカウントをリツイート・拡散することに危険性はないのだろうか。J-CASTニュースは1月7日、ITジャーナリストの井上トシユキさんを取材した。
たとえば、プレゼント企画を模倣したユーザーから、仮に「当選」の通知が来た場合、DMなどで個人情報を聞き出されるケースもあるのではないか。
「おっしゃる通りですね、自分の銀行口座なりクレジットカード番号なりっていうのを書いちゃうっていうのもあり得ます。それが悪意のある人の手に直接わたる場合もあるでしょうし、集めた情報をさらに別の悪いやつに渡すっていう、フィッシング(詐欺)のちょっと変わったやつが出てくると思いますので、そこは慎重になったほうがいいですね」
拡散するだけならOK?とは言い切れず...
また、ツイッターのルールでは、スパム行為と見なすかどうかの判断として「アカウントへの反応(フォロワー、リツイート、いいねなど)を購入、販売または作為的に誇張しようとした場合」が基準に挙げられている。
井上さんは偽アカウントの投稿や模倣ツイートを拡散することについて、リツイートしたりフォロワーになった人が責任を問われることは、「ないとは思う」とするものの、ツイッター社が認めていないツイッターの利用の仕方をしたということで、拡散した側も「アカウントを凍結されるということが起こりえないわけではない」と話している。