藤岡藤巻・藤巻直哉さんが振り返る「ポニョ」人気 「娘が、ユニット名を変えてくれと...」

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宮崎駿さんが「いいじゃんこれで」

   ――なぜ「崖の上のポニョ」を歌うことになったのでしょうか。

藤巻:藤岡藤巻でライブやってたんだけど、鈴木敏夫さん(スタジオジブリプロデューサー)が毎回見に来てくれて、気に入ってくれて。ソニーからCD出したんで、それをあげたら宮崎さん(宮崎駿監督)にも渡してくれて。宮崎さんが絵描きながら、横にボロッちいラジカセがあんだけど、そこにエンドレスで藤岡藤巻を聞いてくれてたらしくて。周りの人はえらい迷惑したらしいんだけど。

   藤巻さんは当時、大手広告会社「博報堂DYメディアパートナーズ」の社員で「平成狸合戦ぽんぽこ」(1994)以降、10年以上ジブリを担当していた(現在はすでに退職)。藤岡藤巻は、あくまで趣味として活動していたという。

藤巻:大橋のぞみちゃん、本当は1人でポニョ歌う予定でデモテープ撮ったんだけど、僕はスタッフの1人で。聞いたら可愛くて「いいじゃんいいじゃん」って言ってたら、宮崎さんに「女の子1人よりもお父さんの声も欲しいなあ」「仮歌でいいから歌ってくれない」って言われて。イメージとして仮歌で入れたんですけど、そしたら「いいじゃんこれで」っていう感じに...。俺は「ちょっと待ってくれ」って、「ちゃんとプロ入れましょうよ」って言ったんだけど...。

   ――藤岡さんは藤岡藤巻の関係で?

藤巻:そうです、ちょっと一緒にやらせてくれって。ボーカルは僕しか歌ってないんだけど。

   仕事の関係でデモテープの収録に立ち会った藤巻さんは、宮崎監督の思いつきをきっかけにジブリ作品の主題歌を歌うこととなった。

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