新年恒例の一般参賀が2019年1月2日、皇居であった。天皇陛下が在位中に一般参賀に出席するのはこれが最後で、平成に入ってから最も多い15万4800人(速報値)が皇居に足を運んだ。
天皇陛下は、当初は計5回にわたって、皇后さま、皇太子ご夫妻、秋篠宮ご夫妻と長女眞子さま、次女佳子さまら皇族方と長和殿のベランダに立つ予定だったが、想定よりも人出が多く、急きょ2回追加された。
「本年が少しでも良き年となるよう」
一般参賀は午前3回、午後2回の予定だったが、午後のスケジュールが繰り上げられた。天皇陛下は計7回にわたって、集まった大勢の人々に
「新年、おめでとう。晴れ渡った空のもと、皆さんとともに新年を祝うことを誠に喜ばしく思います。本年が少しでも多くの人々にとり、良き年となるよう願っています。年頭にあたり、我が国と世界の人々の安寧と幸せを祈ります」
と語りかけた。
集まった人々の多くがスマホを手に皇族方を撮影。例年の「天皇陛下万歳!」といった声に加えて、「ありがとうございました!」「おつかれさまでした!」といった声が次々にあがった。
大型モニターも2台設置
18年の一般参賀では、平成としては最多の12万6720人が皇居を訪れたが、平成最後とあって、さらに2割強も増えた。9時30分を予定していた開門時刻は9時15分に早められ、14時10分を予定していた閉門時刻は15時24分に遅らせた。宮内庁では、長和殿が面する東庭にたどり着いたとしても、人混みのために皇族方の姿を見られない人が出ることを想定。18年12月の天皇誕生日に続いて、大型のモニターも2台設置された。ツイッターでは4時間待ちや5時間待ちを訴える人も相次いだ。
宮内庁によると、現在の形式になってから最も人出が多かったのは1969年で、19万7826人だった。完成したばかりの長和殿で初めて一般参賀が行われた年だ。ただ、当時は1日に10回参賀の機会があったため、単純に比較はできない。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)