「トランプ勝利」も予測
そもそも義烏と国際政治の相関性が指摘されたのは2015年の米国大統領選挙だった。選挙期間中、義烏が受注した旗やのぼりの注文は、トランプ陣営からのものがクリントン陣営より圧倒的に多かったという。そのあまりの勢いに義烏では「トランプ大統領誕生」を、開票半年前に予測する向きも多かった。
そして、今回の「黄色いベスト」の注文。パリで始まった時にはまだまだひ弱かった抗議の動きは、いまやしっかりしたものになった。その動きはベルギー、スイス、スウェーデン、ポーランド、英国に及び、さらにドイツやカナダにまで広がっている。黄色い潮のうねりは壮大になったといえる。
この先、どうなるか。それを知るには義烏に行って、黄色いベストの注文が、どの地域からどの程度来ているかを調べればよい。100均ショップの聖地が国際政治のバロメーターになるとは、だれも思い当たらなかったことだろうが。
(在北京ジャーナリスト 陳言)