政府が国際捕鯨委員会(IWC)を脱退し、2019年7月から領海などで商業捕鯨を再開すると発表し、ネット上では、歓迎する声が次々に出ている。
しかし、国際的な環境悪化も予想されるほか、利権に結びつくとの懸念も出ており、課題も多いようだ。
「脱退を支持します」
「脱退を支持します」「議論ができない団体に残る必要はない」「来年からスーパーで買えるようになるのかな?」...
政府の発表が2018年12月26日に報じられると、ニュースのコメント欄などでは、こんな声が相次いで書き込まれた。
発表によると、IWC内で反捕鯨国との折り合いがつかず、19年6月末で脱退して、領海や排他的経済水域(EEZ)での商業捕鯨を約30年ぶりに再開する。ただ、鯨の資源管理に協力する姿勢は変わらないとし、IWCの捕獲量基準を守りたいとしている。
南極海での調査捕鯨船が鯨肉を全量水揚げしている山口県下関市の水産課は26日、捕鯨船は、7月から商業捕鯨を行う見通しだとJ-CASTニュースの取材に明らかにした。EEZ内の太平洋上で操業を行うことになるという。水産庁の捕鯨室は同日、IWCの規制にかかる大型鯨類として、ミンククジラやイワシクジラなどの捕獲を考えていることを取材に明らかにした。
国内各地では、これまでIWCの規制外で、和歌山県太地町のゴンドウクジラや千葉県南房総市のツチクジラなど、小型鯨類の沿岸捕鯨が行われていた。水産庁捕鯨室によると、調査捕鯨に参加している漁業関係者もいるため、今後は、ミンククジラなども漁獲の対象になる可能性があるという。
しかし、商業捕鯨がどこまで拡大するかは未知数だ。