「普天間どうするの、ってところまで考えて言っているのであればいい」。「『解決策がないから発言するのはよくない』というのはおかしい」――。
モデルのローラさん(28)がインスタグラムで辺野古埋め立て中止を請願する署名を呼びかけたことを巡り、2018年12月23日放送の「サンデー・ジャポン」(TBS系)で大舌戦が展開された。ローラさんの行動に賛成するテレビプロデューサーのテリー伊藤さん(68)と、否定的なのテレビプロデューサーのデーブ・スペクターさん、タレントで医師の西川史子さん(47)らが真っ向対立。互いの主張を主張でさえぎり合う大激論となった。
「立場を考えると、リスクの高い発言をする必然性を感じない」
ローラさんの「政治的」発言を受け、12月19日にツイッターで「ローラのキャラ設定は迷走中」と呟いていたデーブさん。「ローラは昔から大好きですよ」と前置きしつつも
「どこに住んでるか、何になりたいかわからない。結局仕事は今、CMタレントなんです。ローラの立場を考えると、リスクの高い発言をする必然性を感じない」
「普天間の返還や、工事止めてどうするのかっていう代案はどうなる? 辺野古の話題を取り上げる場合、トピックは選んだ方がいい」
とバッサリ。西川さんも「沖縄の問題は環境問題だけではないから」と厳しい顔で語り始め、
「普天間どうするの、ってところまで考えて言っているのであればいい。『沖縄の海をきれいに』とかは政治家だって誰だって思いますよ」
とローラさんが解決策にまで言及しなかったことを批判した。
「『解決策がないから発言するのはよくない』というのはおかしい」
するとテリーさんは
「でも辺野古の問題に関して言ったことは、僕は勇気があると思う」
と反論。これに対し西川さんは「勇気要らないですよ!」、デーブさんが「中途半端」とそれぞれ言い返し、スタジオは一時、誰の発言もまともに聞き取れないような状態に。テリーさんが「『解決策がないから発言するのはよくない』というのはおかしい」と持論を展開し、賛成や反対意見が入り混じって収拾がつかなくなったところで、司会のお笑いコンビ「爆笑問題」田中裕二さん(53)が「若い人の意見を聞いてみます」と提案。それまで議論を静観していたタレントの藤田ニコルさん(20)は
「ローラさんが呟いてくれたきっかけで私もその問題を知ることが出来ました」
と言葉を慎重に選びつつ語った。また、自身が政治的な発言をするとモデルのくせに、タレントのくせに、と言われるため、「何も言えないって状況...」とこぼした。
この、芸能人が政治的発言をすることへの賛否について、「爆笑問題」の太田光さん(53)は
「全ての表現には政治的なメッセージが含まれている。ファッション業界だって動物の皮を使う・使わないとか、デザインを労働者風にするか、セレブ風にするか、ということで政治的なメッセージを使う。そんな業界にいるローラが、そういう意識を持つのは当たり前」
と真面目な顔つきで主張。最後まで議論に決着はつかなかったものの、この間は賛成派・反対派共に太田さんの話に耳を傾けていた。ツイッターを見ても「爆笑問題の太田が久々にいいこと言った」、「真面目に語る太田さんもすき」と太田さんを称賛する投稿が相次いだ。