天皇陛下の「自信と誇り」にじむ 最後の会見に、識者が受けた「感銘」

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保阪さん「明治、大正、昭和の天皇もこのような機会があれば...」

 

   保阪さんがJ-CASTニュースに寄せたコメントは次のとおり。

   平成最後の天皇誕生日の記者会見で、天皇はご自身の心の内を正直に吐露されたように思う。ご自身の青年期に日本が国際社会に復帰し、そして戦後日本が国民の犠牲と努力により、復興を遂げたことに思いを巡らせる。特に沖縄の置かれた状況を語られる段では、声を詰まらせるという場面もあった。声を詰まらせる、あるいは声を震わせる場面は、この他にもまだ幾つかあった。戦地の慰霊に赴いた時、被災地を訪ねて被災者を慰めた時、さらには美智子皇后との歩みと協力にふれた時、天皇のお気持ちはひときわ感動的であった。ご自身が天皇として象徴天皇像を確立されたことに、自信と誇りがあり、私はそのことに感銘を受けた。
   天皇のお気持ちをこのように国民に訴えられるのは、生前譲位の良さである。国民に、そして歴史の中に、ご自身の言葉を残すことができるのは、天皇のもっとも望まれていたことでもあろう。明治、大正、昭和の天皇もこのような機会があれば、それぞれの思いを歴史の中に刻んだであろうと思う。
   今回の平成の天皇のお気持ちの中で、我が国の平和と繁栄が国民の努力によるとの部分でも、天皇は声を震わせた。戦争の悲惨さを含めて、歴史を、戦後生まれの人々にも正しく伝えていくことの大切さを訴えていることに、そして平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに安堵があることを話されていることに、共鳴する国民も多いのではないだろうか。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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