まぶたが突然開かなくなる...! 患者訴える「眼球使用困難症」の苦しみ、厚労省も認識

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眼科医が提唱、「明確な視覚障害者」

   眼球使用困難症という呼称は、井上眼科病院(東京都千代田区)の若倉雅登(まさと)名誉院長が提唱した。

   読売新聞のサイト「ヨミドクター」の2017年2月9日付コラムでは、眼球は正常なのに、まぶしさで目を開けられない重度の症状をそう呼ぶことにしたと説明している。こうした日常生活を送るのも困難な人は、明確な視覚障害者だと若倉院長は言う。

   そして、この症状に理解を深めてもらうため、同年9月ごろに「眼球使用困難症と闘う友の会」を結成した。友の会窓口のNPO法人「目と心の健康相談室」によると、18年12月21日現在で、患者ら約80人が会員になっている。

   さらに、国への働きかけなどのため、そこから派生した「みんなで勝ちとる眼球困難フロンティアの会」も立ち上がり、マリーナさんもそこで活動している。

   身体障害の認定基準については、厚労省のホームページで、眼瞼下垂で両目が開けない場合に対し、「眼瞼下垂をもって視覚障害と認定することは適当ではない」と回答している。

   厚労省の企画課は21日、J-CASTニュースの取材に対し、マリーナさんのような眼瞼けいれんも同様だとした。障害認定しない理由については、「視力や視野の機能で認定しており、それに異常が見られないため」だとしている。

   ただ、眼球使用困難症については、医療関係者から事情を聞いており、今後の課題だと認めた。「実態を把握するための研究を行っており、現在はその調査結果を待っているところです」と話している。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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