欅坂46の平手友梨奈さん(17)がダンス・パフォーマンスを伴う活動を当面見合わせる。グループの公式サイトが公表したもので、「仙腸関節不安定症」などの診断を受けたとしている。
診断結果について、聞き慣れないと感じた人もいたようで、ツイッターには「何言ってるか分かんない」といった指摘も寄せられた。「仙腸関節不安定症」とは何か。J-CASTニュースが、「日本仙腸関節研究会」の医師に話を聞いた。
「これが原因だったのか」ファン推測
欅坂46の公式サイトは2018年12月21日、平手さんに関する情報を発表した。平手さんは、「以前から身体の調子が優れない状態」が続いていたそうで、改めて精密検査を受けた結果、
「腰部打撲・左仙腸関節捻挫による仙腸関節不安定症、両手関節捻挫による遠位橈尺(編注:とうしゃく)関節痛の診断」
を受けた。ダンス・パフォーマンスが出来ない状況であり、
「しばらく治療に専念する事にいたしました」
と報告。ただ、ダンス・パフォーマンスを伴わない活動は、「無理のない範囲で続けさせていただきます」としている。
平手さんをめぐっては、12月4日放送の「うたコン」(NHK総合)でグループ曲を披露した際、平手さんのダンスが「無気力な感じ」に見えるとする指摘がツイッターに相次ぎ、J-CASTニュースも「欅坂46平手友梨奈が『無気力ダンス』? ファン『見ていて心配』」(5日配信)の記事で紹介した。記事中でも指摘しているが、平手さんは9月のツアー中の公演でステージから転落するアクシデントに見舞われていた。
今回の発表を受けてツイッターでは、この「無気力ダンス」を思い出し、「これが原因だったのか」と推測する人もいた。
また、「仙腸関節不安定症」などの診断名について、「ちょっと何言ってるか分かんない」と、知らなかったり、あまり聞いたことがないと感じたりした人からの反応もあった。
老若男女問わず腰痛の原因に
「仙腸関節不安定症」とは何か。「日本仙腸関節研究会」の代表幹事で、JCHO仙台病院(仙台市)の医師、村上栄一副院長にJ-CASTニュースが21日、話を聞いた。
仙腸関節は、腰部分付近にある骨盤の骨である仙骨と腸骨の間にある関節。村上副院長によると、一般的に出産後の腰痛に仙腸関節障害が多いと言われるが、実は老若男女を問わず、腰痛の原因になる。自身も、9歳の女の子から90歳代の男女まで、この障害の診断をしたことがあるという。
ただ、MRIなどの画像診断では所見が出ないため、「見逃されることも多い」。患者の痛みの表現などに慎重に耳を傾け、触診も重要だ。
基本的には個人差が大きいが、一般的には早期に治療すれば、ブロック注射や整体のような関節運動学的アプローチで、短期間で痛みが軽減して治るケースも多い。ただ、痛みを長期にわたってそのままにしておくと、治療開始から治るまでに時間がかかるようになってしまう。
今回の平手さんに関する発表文の中には、
「一刻も早く万全の状態で欅坂46としての活動を再開できるよう努めてまいります」
とある。欅坂46は、年末のNHK紅白歌合戦に出場する。平手さんはどうするのか。今回の発表文の中では、紅白については触れていない。