内海見送り...広島の狙いは?
28人のプロテクトリストから内海が漏れていたことを考慮すると、巨人は若手を中心としたリストを作成した可能性が高い。内海はチームにとって精神的支柱であったが、昨季は2勝7敗、今季は復活の兆しは見られたものの5勝5敗に終わっている。球団はベテランの復活の可能性よりも、若手の将来的な可能性を選択したとみられる。
巨人投手陣の絶対的な存在が抜けたことは、ナインにどのような影響を及ぼすのだろうか。前出の関係者は次のように指摘する。
「巨人の投手陣の結束は固い。内海が抜けたことで若手投手は相当なショックを受けている。これが球団への不信感につながる恐れもあります。一番心配されるのが若手のモチベーション低下ですね」
今回、巨人は西武と広島に対して人的補償をする可能性があった。FAのルールでは、西武と広島の獲得希望選手が重複した場合、同一リーグが優先されるため、広島に選択権があった。だが、広島は事前に西武から内海を指名する旨を聞いた上で、これを了承し、今回の移籍が成立した。
広島は人的補償での獲得選手について慎重な姿勢を崩さず、年越しを辞さない構えを見せている。チーム事情から投手の獲得に動く可能性が高く、内海を見送った経緯から若手投手の獲得も十分に考えられる。今オフ、FAで炭谷銀仁朗捕手(31)、丸佳浩外野手(29)を獲得し、より一層の厚みを増した原巨人だが、その代償は大きなものとなりそうだ。