JR山手線・京浜東北線の新駅名「高輪ゲートウェイ」への批判が止まらない。ネット上で始まった命名撤回を求める署名には、開始から約2週間で4万人超の賛同が集まった。
単なる「ダサい」「選考過程が不透明」といった指摘にとどまらず、「恥ずかしくて言いたくない」、「この国が『高輪ゲートウェイ化』する」などと批判の内容も厳しさを増している。
森友・加計、公文書改ざん問題に通底する「高輪ゲートウェイ化」
署名はコラムニストの能町みね子さん(39)が署名サイト「change.org」で12月7日に始めた。12月20日夕方時点で4万2000人以上が賛同している。これまでに、お笑い芸人のカンニング竹山さん(47)、鉄道マニアとして知られる自民党の石破茂元幹事長(61)、社会学者の古市憲寿さん(33)ら、幅広い分野の人が駅名に異論を唱えている。
その後も批判の声は続いている。マツコ・デラックスさん(46)も12月17日放送の「5時に夢中!」(TOKYO MX)で、
「恥ずかしくて言いたくないよね」
とバッサリ。コラムニストの中森明夫さん(58)は12月19日の毎日新聞夕刊のコラムで、日本が「高輪ゲートウェイ化」しつつあると指摘。「高輪ゲートウェイ化」とは、
(1)誰が決めたかわからない(責任者不明)
(2)一応、公募している(見かけだけの民主主義)
(3)もう、決まったんだから仕方がない(あきらめ)
(4)今は炎上しているけど、すぐに忘れるさ(忘却)
(5)その駅名に慣れるよ(慣れ)
の5つのステップを指すといい、森友・加計問題や公文書改ざん問題にも通底することを指摘している。
JR東日本には900件の「意見」が
JR東日本広報部によると、この問題について12月19日までに900件の意見が寄せられた。賛否の両方があったというが、その割合は明らかにしていない。なお、「Jタウンネット」がサイト上で行っているアンケートでは、12月20日時点で2322票のうち94.1%が「別の名前に変えた方がいいと思う」と回答している。
署名活動を受けた再検討の可能性については、
「変更は考えておりません」
として否定している。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)