俳優・斎藤工さんが主演の映画『麻雀放浪記2020』で、虚偽の宣伝をしていたとして、配給元の東映は2018年12月17日、公式サイトで「軽率で行き過ぎた行為」だったと謝罪した。
宣伝文で「映画祭の名誉を著しく傷付ける記述」があったという。
「ド派手な映画を上映しようという夢が叶わなかった」
阿佐田哲也氏のベストセラー小説『麻雀放浪記』を映画化し、2019年4月に公開を控える同作。騒動の発端となったのは、東映が12月8日に配信したリリース記事だ。
リリースでは、中国・マカオで開催された「第3回マカオ国際映画祭」で、出品予定だった同作が中止になったと発表。「マカオ映画祭から出品要請があり、調整していた矢先の判断」で、過激なシーンが多いためだったと説明を受けたとしていた。
以上を踏まえ、
「ド派手な映画祭でド派手な映画を上映しようという夢が叶わなかった」
「果たしてどれほどの過激なシーンがあって(中略)出品できなくなってしまったのか」
「その全貌を世界に向かって披露できる日を(中略)心待ちにしている」
などと宣伝していた。
リリースは多くのニュースサイトで記事化され、SNSでは「国際映画祭は作り手を守る空間なのに...」「そんなこと言われたら見たいやつやん」といった反応が寄せられていた。
「映画祭の名誉を著しく傷付ける記述」
だが、19日に「お詫び文」が発表された。
発表によれば、先のリリースには「宣伝目的で過剰に演出された表現や、思い込みと確認不足による誤りが多々ありました」とし、「軽率で行き過ぎた行為であったと深く猛省しております」と謝罪している。
具体的には「センサーシップ(編注:検閲)によって本映画の出品が取りやめになったかのような誤解を与えてしまう、映画祭の名誉を著しく傷付ける記述がございました」と説明しているが、どの表現が不適切だったかについては触れていない。
東映映画宣伝部の担当者は19日、J-CASTニュースの取材に、「映画祭側に迷惑がかかるため、お詫び文以上のことは話せない」と答えた。