元民進党の無所属議員を中心に構成される衆院会派「無所属の会」の解散が決まり、その大半が立憲民主党の会派に入ることになりそうだ。中でも注目されるのが、野田佳彦前首相の動向だ。立憲民主は2019年10月に予定されている消費税率引き上げの凍結を求めているが、そもそも増税が決まったのは、12年に民主党・野田政権で結ばれた、民主・自民・公明による「3党合意」だ。
野田氏は最近でも、増税は必要だとの立場だ。現時点で野田氏は態度を明らかにしていないが、仮に立憲会派入りするとなれば「野合」批判が噴出するのは必至だ。
立憲は「消費増税凍結」求めるが、野田氏は「やるべき」
岡田克也代表が2018年12月18日の記者会見で明らかにしたところによると、直前に行われた会派総会で、安住淳・元財務相、大串博志幹事長、中村喜四郎・元建設相、中川正春・元文科相、江田憲司・元民進代表代行、黒岩宇洋衆院議員の6人が立憲会派入りを表明。玄葉光一郎・元外相は、すでに立憲会派入りを見送ることを明らかにしている。残り6人については、岡田氏は「それぞれ1月7日の週の前半あたりまでには集約できるのではないか」と説明している。岡田氏や野田氏については、
「地元(支持者)と協議するというよりは自分で最終的に決める。現時点では白紙」
とした。
ここで波紋を広げているのが、この日の毎日新聞の報道だ。野田氏が「年明けにも立憲民主党会派入りする方向で最終調整に入った」という内容だ。立憲側は、会派入りを希望する議員に対して、(1)原発ゼロ法案(2)辺野古反対(3)消費増税凍結、といった面で政策が一致することを求めている。野田氏にとって特にネックなのが(3)で、野田氏は消費増税は必要だとの立場だ。12月12日の「週プレニュース」に掲載されたインタビューでは、
「まさに今の経済状況で消費増税を行なうべきかと問われたら?」
と問われて
「やるべきだと思います」
と答えたばかりだ。仮に立憲会派入りするとなれば、この点の整合性について説明が求められそうだ。