2019年1月16日に選考会が開かれる第160回芥川賞に、社会学者の古市憲寿さん(33)の作品がノミネートされていることが、2018年12月17日に発表された。
同日朝、古市さんは「とくダネ!」(フジテレビ系)に出演。番組冒頭、伊藤利尋アナウンサーに表情の緩みっぷりを指摘された古市さんは、「いろんな人がムカついてると思うんですよ。なんで古市が候補なんだって」とやや煽り気味のコメント。ただ、同時に、「逆にほかの候補作が面白いんで、読んでいただいて賞が盛り上がれば」と、優等生的なコメントも。強弱付けた態度には「本当に芥川賞取るかもな」などの期待の声がネット上に続々だ。
学者らしからぬ歯に衣着せぬ発言が魅力
古市さんといえば、前述の「とくダネ!」をはじめとするテレビ出演の際に、歯に衣着せぬ発言がたびたび話題になることで有名だ。最近では、9月20日に同番組に出演した際に、女子テニスの大坂なおみ選手が出場したパンパシフィックオープンに対し、「何でそんなすごい人が(東京の)立川なんかで(試合を)やらないといけないんですか?」と発言したため、ネット上では立川市民とみられる人々からの怒りを買ってしまったことは記憶に新しい。
もちろん、古市さんが言いたかったのは、同大会が通常は有明コロシアムで行われており、立川での開催がイレギュラーなことだったということだろう(有明コロシアムは2019年7月まで改修工事のため休館中)。ある意味での「本人らしさ」が出た瞬間と言えるのではないだろうか。
そんな古市さんが芥川賞の候補に入ったということで、ネット上では受賞を期待する声とあわせて、「古市なんかが芥川賞取ったら賞の権威が落ちる」「古市が芥川取ったら最悪だな」といった反対の声も続々だ。だが、そんな声すらも、もはや古市さんにとっては「養分」になりつつあるのではないだろうか。
今回のノミネートとは別の話だが、12月9日には古市さん本人が「ボクらの時代」(フジテレビ系)で、これまでの炎上について「全然わざとじゃない。炎上しても1円ももうからない」と否定して見せるなど、「炎上を管理してみせている」とでも言える様相を呈し始めているのも事実だ。
「炎上上等」の新たな文学者誕生の日は近いかもしれない。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)