ブレイクダウンはW杯への課題
事実、NHKで解説をした日本ラグビーフットボール協会(JRFU)15人制日本代表強化委員長・薫田真広氏も
「『ブレイクダウン』で神鋼がサントリーを圧倒している」
と解説している。
さらに、今季でヤマハ発動機(ヤマ発=日本選手権3位)退団を公にした清宮克幸監督は、早大監督時代に
「『ブレイクダウン』の1歩、2歩。そこが勝負だ」
ということを、常に選手に求めていた。
「ブレイクダウン」で勝った神鋼が「世界の10番」カーターの動きを自在とした。一方のサントリーは、同じく「世界の10番」ギタウを起点としたかったが、十分なボールを供給できなかった。
ラグビーという競技は肉弾戦のため、「接点」の1歩、2歩の差が、大きな違いとなってくる。その意識を高く持った神鋼が、結果的にカーターを中心とするバックス(BK)を自由に動かしていた。
今回の神鋼の戦い方は、日本代表も目指しているところだ。どこまで激しい「ブレイクダウン」で試合を優位に進められるかが、来年のラグビーW杯の課題だろう。
(J-CASTニュース編集部 山田大介)