政府が図る「プラットフォーマー規制」 データ「独占」の壁は崩れるのか

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強制力ある「40条調査」も視野

   個人情報については、巨大IT企業は無料の検索や交流サイトなどのサービスを通じて膨大な量を集め、事業拡大に活用している。具体的には、ユーザーの属性や行動履歴などを基に個々のユーザーに便利な機能を提供することで、他のサービスに乗り換えづらく、他社の参入も難しい状況が生まれている。政府は、こうしたデータの集中が市場競争を阻害する状況を是正するため、ユーザーが自分の情報を他社に移せる「データポータビリティー」や、プラットフォーマーに他社へのデータ開放を促す制度や、ユーザーに損害が出た時の救済策の導入も検討している。

   政府が規制に踏む出すうえで、大きなポイントになるのが、公取委が年明けから取り組む実態調査だ。公取委はこの間、プラットフォーマーと取引先企業へのヒアリングを実施したが、秘密保持契約を理由に取引の実態を明かさない取引先日本企業が多かったため、十分な調査にならなかったという。

   その中で唯一、情報がかかったのが、前記のアマゾンの「協力金」だったというわけで、「取引先が大企業でも中小企業でも、プラットフォーマーとの関係は、大企業と下請け企業のようなもの」(公取委関係者)。このため、公取委は調査にあたり、独禁法40条に基づく強制力のある「40条調査」の活用を含めて、実態解明にあたる考えだ。

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