福岡市は「アジアでいちばん幸せ」な街になれるか 高島宗一郎市長インタビュー

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   日本の人口が減少に転じる中、年に1万人以上のペースで人口が増え続けるのが福岡市だ。就職・進学を機に九州各地から流入してくる人が多いのはもちろん、IT系の企業が相次いで福岡に拠点を置いていることも、「移住」を後押ししている。

   福岡市が目指すのは「アジアのリーダー都市」。それは、果たしてどんなものなのか、「完成形」はあるのか。2018年11月の市長選では史上最多得票で3選を果たし、初の著書「福岡市を経営する」(ダイヤモンド社)を出版したばかりの高島宗一郎さんに、福岡市出身の記者が聞いた。(聞き手・構成:J-CASTニュース編集部 工藤博司)

  • 福岡市長の高島宗一郎さん。福岡市は「アジアのリーダー都市」を目指している(撮影/北嶋幸作)
    福岡市長の高島宗一郎さん。福岡市は「アジアのリーダー都市」を目指している(撮影/北嶋幸作)
  • 福岡市長の高島宗一郎さん。福岡市は「アジアのリーダー都市」を目指している(撮影/北嶋幸作)

「今日よりも明日の方がよくなっていく」感

―― 福岡市は人口が増えるだけでなく、税収も5年連続で過去最高(17年度決算ベース)を記録しており、全国的にも注目されています。半面、全国的には人口は減少しています。同じ福岡県内の都市でも、北九州市は人口の減少が続き、小倉駅前の百貨店「コレット」は業績不振で19年2月末の閉鎖が決まりました。なぜ福岡市だけ、こんなに景気がいいのでしょうか。

高島: 2010年に初めて出馬したときの私のキャッチフレーズは「とりもどせ元気、とりもどせ信頼」でした。今そんなこと言って市長選に出たら、「何言ってんだお前、あんたに言われないでも...」っていう話になると思うんです。ずっと良かったという訳ではなく、やっぱり空気が変わったんだと思うんですね。私だけではなく、市民のいろんな人が、「福岡今元気だよ」といった話をするから、それがいっぱい広がって全国の人が「福岡がいいらしい」という話になっているんだと思います。だから空気を変えていく、「今日よりも明日の方がよくなっていく」感が一番大事だと思っているんですね。例えば「予算をひとり100万円かけてこれだけの実効的な施策をします」といっても、(福岡市の人口)158万人すべてに対してそれほどの予算を使うのは現実的ではありません。「福岡はこれから良くなっていく、こういう方向で行くんだ」というベクトルを見せていくようにしています。そうすることで,その未来図を皆が一緒に想像したりして、ジャンルや仕事はバラバラだけど、みんなそれぞれの形で、その方向性にかかわっていく人が増えていると感じます。仕事がないと住むことはできないし、ワクワクする街じゃないと住みたくないものです。

―― まずはマインドがあって、そこに色々な数字がついてくるようなイメージでしょうか。

高島: そうですね。「よく動く水は腐らない」という言葉があるように、とにかく動き続ける。だから常にプロジェクトというものを、「こういう風に動きますよ」ということをみんなに意識していただけるような形で、タイムリミットを決めて進めています。
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