読売新聞、購読料値上げを正式発表 25年ぶり...「民主主義を支える戸別配達網を維持」

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   読売新聞は2018年12月12日朝刊に掲載した社告で、朝夕刊セットで月額4037円(税込)の購読料を引き上げることを正式に発表した。消費税分の転嫁を除く本体価格の値上げは1994年1月以来25年ぶり。

   読売の購読料をめぐっては、J-CASTニュースが2018年12月7日、19年に月額300~400円程度値上げされるとの見通しを報じていた。

  • 読売新聞は12月12日朝刊に掲載した社告で、25年ぶりの本体価格値上げを発表した
    読売新聞は12月12日朝刊に掲載した社告で、25年ぶりの本体価格値上げを発表した
  • 読売新聞は12月12日朝刊に掲載した社告で、25年ぶりの本体価格値上げを発表した

増収分は「販売店の労務環境改善」に充てる

   19年1月1日から4400円に値上げされ、1部売りも朝刊を130円から150円に値上げする(夕刊は50円で据え置き)。読売が値上げの背景として挙げるのは「経営難と従業員不足」。値上げにともなう増収分の大半を「販売店の労務環境改善」に充てると説明している。

   読売の社告や2面の解説記事では、最低賃金(全国加重平均額)が1.5倍に上がり、ガソリン価格も上昇しているため、「民主主義を支える戸別配達網を維持し、ご自宅に毎朝夕、新聞をお届けするため」の値上げだとして理解を求めている。値上げと合わせて、同社のニュースサイト「ヨミウリ・オンライン」と有料会員制サイト「読売プレミアム」を統合し、読者が追加料金なしで利用できる「読売新聞オンライン」を2月に開設する。

   読売が値上げに踏み切ったことで、月額購読料では横並びになっている朝日・毎日も、値上げをしたりページ数を減らしたりして、実質的値上げで追随する可能性がある。

いち早く値上げに踏み切った日経は

   ただし、値上げには部数減のリスクもはらむ。一足早く値上げに踏み切ったのが日経新聞で、17年11月に、4509円から4900円に引き上げている。日本ABC協会がまとめた18年上期(1~6月)の日経新聞の部数は243万5973部(前年同期比10.4%減)。値上げが部数減につながった可能性もある。

   18年上期の朝日、毎日、読売の部数は、それぞれ595万4336部(前年同期比4.9%減)、282万4325部(6.4%減)、851万2674部(3.6%減)。経済紙という特徴を持つ日経でも部数が1割減る環境で一般紙が値上げに踏みきったとなれば、さらに大きく部数を減らす可能性がある。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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