2018年12月6日に起きたソフトバンクの通信障害に便乗した迷惑メールが相次いでいる。ソフトバンクと誤認させるような差出人を名乗り、「プレスリリース」や「払い戻し」をうたう内容だ。
ただ、現時点ではソフトバンクが通信障害にともなう補償に乗り出した事実は確認されておらず、メールに記載されているURLもソフトバンクとは全く関係ないものだ。
よく見ると「Sоftbапk」「SОFTBАNK」
迷惑メールの送信が始まったのは12月8日ごろ。現時点で確認されている迷惑メールは少なくとも3種類。「プレスリリース 2018年」「通信エラーの補填について」「通信エラーに伴い払い戻し致します。」というタイトルで、本文には
「携帯電話サービスの通信障害に関する保証に関しまして」
「2018年12月6日に発生した通信障害に対する補填を行います」
「今月分の基本料金を補填させて頂く事について」
と1行だけ書いてある。さらに、そのすぐ下に「都道府県名.jp」で終わる形式のURLが書かれている。差出人は、一見アルファベットの「Softbank」や「SOFTBANK」に見えるが、よく見ると「Sоftbапk」「SОFTBАNK」と、キリル文字混じりだ。差出人のアドレスも「都道府県名.jp」で終わるもので、やはりソフトバンクとは関係ないことが分かる。
当然、メールにあるリンク先も、ソフトバンクの通信障害とは全く関係ない。「特賞配当金」なるものが当選した、とする内容のサイトで、
「利用者様でありますお客様は重要な手続きを終えていないことがわかりました」
「お客様からの返信確認が取れましたら、最短10分程で990万円をお渡しできます」
などと情報を送るように求められる。
メールのURLをうっかりクリックしてしまうと、メールが届いたアドレスが「生きている」ことを、迷惑メールの送信者に知らせてしまうことになる。さらに多くの迷惑メールが送りつけられることになるので、注意が必要だ。
ソフトバンク広報室によると、12月10日12時時点で、通信障害に伴う補償については「未定」。迷惑メールについては、
「当社からお送りしたものではなく、URLをクリックしないように気を付けてほしい」
と話している。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)