吉野家HDが「鶏」で勝負! 親子丼&から揚げ特化店のねらいは...

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   吉野家ホールディングス(HD)子会社の「スターティングオーバー」は、2018年12月7日、「親子丼」と「から揚げ」を主力商品とする「鶏千 新高円寺店」(東京都杉並区)を開店した。

   試食会では「親子丼」と4種の「から揚げ」、2種の「手羽先」が提供されたほか、スターティングオーバーの営業部部長や吉野家ホールディングスの広報担当者が出席した。吉野家といえば、牛丼チェーン店のイメージが強いが、なぜ牛ではなく「鶏」なのか――。J-CASTニュース記者は、オープン前日に行われた試食会に参加した。

  •  出汁がよく利いた「親子丼」
     出汁がよく利いた「親子丼」
  • ボリューミーな「から揚げ(右からしょうゆ、塩、にんにく、カレー)」
    ボリューミーな「から揚げ(右からしょうゆ、塩、にんにく、カレー)」
  • 「親子丼」はシジミの味噌汁と漬物付き
    「親子丼」はシジミの味噌汁と漬物付き
  • 店舗の外からテイクアウトも可能
    店舗の外からテイクアウトも可能
  • 厨房を見ることができる
    厨房を見ることができる
  •  出汁がよく利いた「親子丼」
  • ボリューミーな「から揚げ(右からしょうゆ、塩、にんにく、カレー)」
  • 「親子丼」はシジミの味噌汁と漬物付き
  • 店舗の外からテイクアウトも可能
  • 厨房を見ることができる

立地は単身者の多い新高円寺

   鶏千新高円寺店の店内は落ち着いた雰囲気で、入り口からテーブルに着くまでの間に調理風景を見られる。

   記者は早速試食してみた。「親子丼」はとろとろの卵に、毎朝店舗でとっているというだしがよく利いている。付け合わせのシジミの味噌汁も店舗で調理しているといい、女性記者でも無理なく食べられる量だ。から揚げはしょうゆ、塩、にんにく、カレーの4種があり、一口かじるとサクサクとした衣の食感が特徴的。添えられたキャベツも店舗で切ったものだといい、みずみずしさが保たれている。このほか、手羽先やアルコールのメニューもあり「ちょい呑み」にも使えそうだ。

   「親子丼」は味噌汁・漬物付きで850円。ほかの商品も900円前後とチェーン店にしては少し高く感じるかもしれない。しかし手間ひまがかかっていることもあり、商品はチェーン店でありながら「家庭の味」を思い出させるような風味。実際、新高円寺は単身者が多いといい、吉野家HD広報担当者は、

「この付近に住んでいる単身でお昼を食べられる方、帰ってきて晩御飯で食べるサラリーマン、テイクアウトもできるので主婦の方がお惣菜・晩御飯として買っていくというのを考えています」

と話した。

「皆が馴染んだ『親子丼』『から揚げ』には、それなりの市場がある」

   「吉野家」といえば「牛丼」のイメージが根強いが、なぜ「親子丼」に事業展開したのだろうか。広報担当者によれば、

「鶏っていうのは世界で共通する食材なんですね。うちでは牛肉を使っているチェーン店とか、魚とかはあるんですけど、鶏はないんです。これが成功すれば海外でも出せるかもしれないです」

と話す。今回の「鶏千」新高円寺店は祖師ヶ谷大蔵店、西葛西店に次ぐ3店舗目。テイクアウトから揚げ専門店の「からから家」も含め、2019年度は10店の出店を計画している。広報担当者は、

「『からやま』とか『から好し(よし)』とか流行ってると思うんですけど、国内では100店を超えるようなチェーン店はなかなかできてないですね。親子丼は家で手軽に食べられるからなのか分からないですが、『親子丼』チェーンで有名な『なか卯』さんとかは専門店ではないですし。そうはいっても皆さん馴染んだ『親子丼』『から揚げ』っていうのは、それなりの市場があります。今出てるものと違うものを展開すれば、高い支持を得られるんじゃないかなと思います」

と意気込んでいる。「かつや」のアークランドサービスホールディングスが展開する「からやま」や、すかいらーくグループの「から好し」などが伸びつつある、から揚げレストラン業界。「鶏千」はそこに一石を投じられるか。

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