インターネットオークションで絶滅危惧種が多数出品されている――。とあるツイッターユーザーがこんな指摘をし、問題視する声が相次いでいる。
J-CASTニュースの取材に、環境省は「倫理的には問題ですが、法律に触れるかというとそうではない」と説明。専門家は「生き物に対しての大きな侮辱」と憤りを隠さない。
「昨日採取して参りました」「死着保証致します」
ツイッターの投稿者は2018年12月3日、「これはまずいな...」との嘆息とともにオークションサイト「ヤフオク!」に多数出品されているニホンザリガニの写真を共有した。
北海道西部と青森・秋田・岩手だけに生息するニホンザリガニは、環境省が絶滅危惧種に分類しており、個体数が著しく減少している種だ。J-CASTニュースが12月4日、ヤフオク!を確認すると、ニホンザリガニの出品は19あった。過去の落札相場(120日分)を見ると、平均額は約4600円、最高額は10万円に上った。
いくつかの商品紹介では、「野生の個体ですので、多少の傷等はご了承下さい」「北海道室蘭産です。昨日採取して参りました」とあり、野生種の販売が目立つ。「基本的に死着保証致します」ともあり、配送の過程で死んでしまう個体も少なくないようだ。
そのほかにも、トウキョウサンショウウオ、オキナワヤマタカマイマイ、カワバタモロコなど多数の絶滅危惧種が出品されていた。
前述の「告発」ツイートは広く拡散され、
「絶滅の危機に瀕している生物を金のために乱獲するなんて...」
「これは真剣にオークション元で規制すべきレベルではないだろうか」
といった意見が寄せられている。