今オフにFAで広島から巨人に移籍した丸佳浩(29)外野手が、来季、2番打者として起用される案が浮上した。関係者によると、今オフ、野手陣の補強が順調に進み、選手層に厚みが増したことから来季のオーダーを攻撃的メジャー流オーダーで臨む可能性が出てきた。
来季のオーダーに関して、すでに原辰徳監督(60)は巨人の若き主砲・岡本和真内野手(22)を4番に据えることを決定。不動の4番として、シーズンを通して起用し続けることを公言している。
今オフの大型補強の成功で丸の2番起用が可能に
当初、丸外野手は3番打者として岡本とクリーンナップを担うことが想定されたが、現役メジャーリーガーのクリスチャン・ビヤヌエバ内野手(27)の獲得に成功したため、3番ビヤヌエバ、4番岡本、5番にアレックス・ゲレーロ(32)を置き、2番に丸外野手を起用することが可能となった。
巨人は今オフ、内野守備兼打撃コーチに元木大介氏(46)を、外野守備走塁コーチに鈴木尚広氏(40)を招へい。前出の関係者は「元木、鈴木をコーチに引っ張ってきた巨人は来季、機動力を生かした戦略で仕掛けてくるはず。この戦略において2番打者は重要な役割を果たす。今までのようにランナーを送るだけのものではなく、メジャーのように打って走れる選手が必要となる。丸が2番に座れば、1番を歩かせるわけにはいかなくなるし、丸を歩かせれば3番、4番が次に控えている。他球団からすれば脅威でしょう」と話す。
メジャーでは「2番打者最強」が定説に
先制点が重要視されるメジャーでは、走れる中長距離ヒッターが2番打者に起用される傾向にある。メジャーでは「2番打者最強説」があるように、多くのメジャー球団において、走って打てる選手が2番を務める。大谷翔平投手が所属するエンゼルスでは、メジャー屈指の強打者であるマイク・トラウト(27)が2番を任されている。
前出の関係者は、丸外野手が2番打者となることで、チームの得点力が飛躍的に上がることを予測する。チームが先制する機会が多くなることで先発投手陣の負担が減り、ローテンションの安定化が図れるという。
広島時代、16年からの3年間、丸外野手は不動の3番打者だったが、それ以前は機動力を買われて1番や2番で起用されることもあった。この経験から来季、2番で起用されれば、しっかりと役割を果たすだろう。
今オフ、背番号のシャッフルなど独自の色を全面に押し出す原監督。来季のV奪回へ原流サプライズが見られるか。その手腕が注目される。