ソフトバンクの大規模な通信障害に対し、店員に罵声を浴びせる男性客の動画がツイッター上に投稿され、物議を醸している。
「お前んとこ、最後都合悪くなったら逃げんのう」。カウンター横に立つ男女2人の店員に対し、黒い上着を着た男性客が、関西弁でこう罵って詰め寄る。
「店側はどうする事もできないじゃん」との声も
ツイッター上で2018年12月6日夕にアップされた30秒ほどの動画の冒頭シーンだ。
通信障害があったこの日、宮城県内とみられるソフトバンクの店舗で、その場に居合わせた投稿主がスマホで撮影したという。
「そんなんだったら、お前、同じ弁護士でやったろうか?」
男性客がこう言うと、店員2人は「申し訳ありません」と頭を下げる。それでも、怒りは収まらず、「関係あるもクソも、関係ないわ!アホー」「おっちゃん、料金も払っとんじゃ!最近」とまくし立てる。そして、「何にもしてくりゃせえへんか、『お待ち下さい』『お待ち下さい』と言って、アホー!」と叫んだところで終わっている。
状況ははっきりしないが、通信障害の当日、ソフトバンクの各店舗では、客が店員に詰め寄って罵声を浴びせているとの情報がツイッター上で次々に寄せられた。それだけに関心が強いらしく、この動画は、7日夕現在で300万回超も再生されている。
店側の説明が不十分だとイライラするとの声もあったが、男性客の行為には疑問の方が多く、「店側はどうする事もできないじゃん」「1番困ってんのスタッフの人達なのに...」といった声が上がっていた。
仕事に支障で店舗に?
この投稿主がその後にアップした別シーンの動画を見ると、罵声を浴びせた男性客は、サバやブリなどを獲るまき網漁船を稼働させていると言っており、通信障害でデータチェックに支障が生じていると怒っていた。店員2人に対しては、「命張っとんじゃ、こら!」と大声を上げていた。
動画投稿主のツイートによると、ソフトバンクの通信は、魚群探知機と連動していたとこの男性客が言っていたという。男性客は、ソフトバンクのお客様センターに電話したものの、謝罪するだけだったとして説明を求めて店舗に来たと言っていたそうだ。
投稿主は、通信障害で店内の誰も携帯電話が使えないため、警察に通報できなかったが、この後、男性客に店から出て行ってもらったと書いている。
通信障害で漁業にも影響が出ているかについて、宮城県旋網(まきあみ)漁業協同組合にJ-CASTニュースが12月7日に取材すると、「個々にはあるかもしれませんが、傘下の組合員からは、そのような情報について事務局では聞いていないです」と話した。
ソフトバンクの広報室は同日、「この度は、多大なるご迷惑とご不便をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。お客様との個別のやり取りについては、コメントを控えさせていただきます」と取材に答えた。