「総合取引所」って何ですか? 政府が後押しする統合構想、意義と実現へのハードル

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経産省はなぜ動いた?

   経産省にとって、現在の浜田隆道社長まで、6代続けて経産省OBがトップにつくという有力天下りポスト。JPXと東商取の力関係を考えれば、東商取がJPXに飲み込まれることになりかねないだけに、統合には一貫して慎重だった。

   そんな経産省・東商取の姿勢の軟化を読み解くキーワードが電力先物だ。東商取は従来から原油や石油製品などを上場しているが、電力先物も加えて「総合エネルギー市場」に脱皮を図ろうとしている。だが、2016年、17年に続き、この18年10月に3度目の上場延期をした。電力自由化が進み、競争激化にさらされる電力会社が、価格変動リスクを回避するために先物市場は不可欠だが、実現しないのは、取引の細目が決まらないといった理由もさることながら、「東商取の経営体力不足が主因」(経産省関係者)。東商取の浜田社長も「(JPXとの)グループ化で信用力が増し、競争力は強化される」と述べている(日経11月15日朝刊のインタビュー)。

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