山手線の田町-品川駅間に建設中の新駅に名前が付いた。公募に寄せられた総数6万4000件超の結果を参考にJR東日本が選んだのは、応募1位(約8400件)ではなく、130位の「高輪ゲートウェイ」。その応募数はわずか36件だった。
2018年12月4日、深沢祐二社長が発表した。「高輪ゲートウェイ たかなわげーとうぇい」と書かれた、駅のホームで見かける駅名標を模したボード状のものを掲げて紹介。「皆様に愛される駅になって頂きたい」と期待を述べた。
応募総数は約6万4000件
深沢社長は会見で、建設中の新駅について、
「昔から街道が通じておりまして、江戸の玄関口として賑わいを見せた地でありまして、多くの人々をつなぐ結節点として、皆様に愛される駅になって頂きたい」
と話した。
応募36件で130位だった名前に決まったことについては、NHK報道などによると、「国際交流の拠点」を目指し、かつ、江戸の玄関口として古来賑わっていた土地であることを念頭に社内の選定委員会で検討した結果、「ゲートウェイ」の言葉を使った名前に決定した。
JR東は、新駅の駅名について、「この街の玄関として2020年に誕生する新しい駅の名前を、私たちは皆さまと一緒に考えたいと思います」として、18年6月5日から30日までネットや郵送で募集していた。応募総数は6万4052件で、1万3228種類(読みの異なるものは別の種類として集計)に及んだ。
上位の結果は、NHKなどによると、
1位:高輪(8398件)、2位:芝浦(4265件)、3位:芝浜(3497件)、同数4位:新品川と泉岳寺(各2422件)、6位:新高輪(1275件)、7位:港南(1224件)、8位:高輪泉岳寺(1009件)、9位:JR泉岳寺(749件)、10位:品田(635件)
だった。
約0.056%、1位の0.42%、10位の5.66%
今回決定した「高輪ゲートウェイ」は、トップ10には登場しない。それもそのはず、130位という、かなりの下位だからだ。その応募件数「36」は、総数の約0.056%、1位の0.42%、10位の5.66%にあたり、上位陣には遠く及ばない。
こうした「〇〇の名前の一般公募」の場合、必ずしも応募数1位や上位のものが選ばれるわけではないのは、通例ではある。既に存在する名前だったり、権利関係上、使用できないものだったりするケースがあるからだ。
とはいえ、「130位(36件)」というかなりの下位の名前に決まったことに対しては、ツイッターで
「130位らしい。公募の意味ねーー」
「130位って公募する意味あるのかね?」
といった声があがっていた。