兵庫県川辺郡にある屋外施設「大野(おおや)アルプスランド」のキャンプ場が、利用客の迷惑行為が相次いでいるとして一時閉鎖が決まった。
運営する猪名川町の担当者は「(再三の注意でも)改善が見込めませんでした」と声を落とす。
ごみが散乱する写真も
大野アルプスランドは標高753メートルの大野山の山頂付近にあり、天文台やキャンプ場、ハイキングコースが揃う。大自然に包まれたキャンプ場は予約不要で無料で利用でき、キャンプ愛好家にはよく知られた場所だ。
しかし、猪名川町の公式サイトで2018年11月29日、キャンプ場を来年1月1日から当面の間、閉鎖すると発表された。
一部の利用客によるごみの放置や路上駐車、芝生での直火、電柵の破壊などが後を絶たず、「管理者の負担が増大」しているとして閉鎖を決めたという。
公式サイトには被害の様子を写した写真が複数掲載されており、いずれもごみがいたるところに散乱し無残な状況が広がっている。
閉鎖が発表されると、ツイッターでは愛好家らから嘆きや憤りの声が多数表明されている。
「とうとう『関西キャンパーの聖地』の一角が閉鎖...」
「大野アルプスランド閉鎖のニュースに今の今まで魂が抜けてました(中略)星が綺麗で大好きな場所だったのにな」
「ゴミ持ち帰れないやつは有料キャンプ場使ってくれよな!」
猪名川町担当者「心を痛めている状態です」
猪名川町地域振興部の担当者は12月4日、J-CASTニュースの取材に、
「これまで公式サイトや看板、管理者による直接のお声がけでマナーを守っていただくよう呼びかけてきましたが、いくらやっても改善が見込めませんでした」
と、今回の決定にいたる背景を説明。口コミなどの効果で年々利用客が増え、それにともないマナー違反も目立つようになったという。
再開のめどは立っておらず、一度封鎖して今後のあり方を検討していく。
「猪名川町としてもキャンプ場は自然豊かでとても良いところだと思っています。ただ、ごみで荒らされたりするのは地元の管理者も含め心を痛めている状態です。利用する際はゴミの持ち帰りはもちろん、きちんと使っていただければと思います」(担当者)