「銀ブラ」語源、銀座でブラジルコーヒーが「正解」 「ふしぎ発見」紹介で議論...識者に聞く

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「ふしぎ発見」放送後にネットで議論

   しかしこの「銀ブラ=ブラジルコーヒーを飲むこと」説、以前より一部からは真偽を疑う声が寄せられている。

   実際に、前述の長谷川さんの著書で引用されている文化人の文章のいずれにも「銀ブラ=ブラジルコーヒーを飲むこと」と明記したものはない。当時の学生たちの「銀ブラ」のルートに「パウリスタでブラジルコーヒーを飲む」ことが含まれることはあったようだが、

「三田からここ(編注:パウリスタ)まで歩いてきて、コーヒー一杯を飲む、それが銀ブラの何よりの楽しみだった」(小島政二郎「甘肌」より)

という風に、「銀ブラ」が「ブラブラ歩く」「ブラジルコーヒーを飲む」どちらの意味を指すのか定かでない。

   「世界ふしぎ発見」の放送終了後も、『三省堂国語辞典』編集委員の飯間浩明さんや、ライターの杉村喜光(知泉)さんなどが疑問を呈し、ネット上では物議を醸している。

   杉村さんは「世界ふしぎ発見」の放送後、以下のように投稿している。

「11月10日放送の #世界ふしぎ発見 で『銀ブラの語源』として『銀座でブラジルコーヒーを飲む』が正解となる問題がでました。番組では『銀座でブラブラ』も挙げ諸説あるとしていたけど、ブラジルコーヒー説は出典の判明しているガセです」(2018年11月12日)

   『三省堂国語辞典』編集委員の飯間さんも、

「杉村さんの報告を拝見するかぎり、番組は『銀座でぶらぶら』が事実に合った語源だと知りつつ、意識的に誤った語源説を流したのでしょう。『諸説あります』というごまかしの呪文を安易に使って、フェイクを放送することに罪悪感を持たなくなった。結果として、番組全体の信用を落とすことになりました」(2018年11月12日)

と投稿。2014年7月7日にも『三省堂国語辞典』(第7版)を引用し、

「『三省堂国語辞典』では『銀ぶら』は〈東京の銀座通りをぶらぶら散歩すること〉と説明。『銀座でブラジルコーヒー』説を誤りとしています。『ブラジル』説は商業的に宣伝されだしたもので、古い文献にはありません(あるように宣伝しているが、誤り)。」

と、投稿している。

   J-CASTニュース編集部は2018年11月16日、飯間さんを取材した。

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