「成績・観客数・予算規模は正の比例関係にある」
公認会計士の資格と経験をもつ徳重氏は、「私はそれで貢献するしかない。大学時代はスポーツマネジメントを学んで、大事にしているのが『チームの強化と普及』を徹底することです」と話す。大学時代まで自身も選手。クラブ運営では、
「『成績・観客数・予算規模は正の比例関係にある』というのは一貫してスタッフにも伝えています。今季も、順位と観客数がJ3で2位、予算規模は3~4位です。そこでサポーターと私どもがチームのためにまずできるのは、観客数を増やすことです」
との考えを述べる。今季は初めて「集客担当」の専任スタッフを置き、これを中心に毎週ミーティング。「どうすれば集客を増やせるかという意識が、クラブ全体で高まりました」という。
J1・J2で普及しているもののJ3での採用事例は少ない「ワンタッチパス」(来場履歴の取得システム)を今季導入。「客層のデータを取り、地元の鹿屋(かのや)体育大学に協力をいただいて分析し、活用しています」という。動員予測の精度も上がった。沼津戦は1万規模の大入りとなったが、事前に「1万800人」との予測が出ていたため、大きなトラブルなくスムーズに対応できた。