失点数はリーグワースト、「守備がザルなんだよ」
潤沢な資金力による助っ人外国人の獲得が目立つのは中国のクラブだが、必ずしも強化に直結しているわけではない。上海申花は今季、元コロンビア代表のMFフレディ・グアリン、同MFジョバンニ・モレノ、パラグアイ代表FWロメロ、元ナイジェリア代表FWオバフェミ・マルティンスら強力攻撃陣を擁したが、終わってみれば7位。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権にも届かなかった。
共通するのは、攻撃陣にビッグネームがそろうのに比べ、守備の選手の獲得があまり図られていない点といえる。神戸もDF陣に日本代表クラスはゼロ。単純に失点数でみれば今季リーグワースト6位の52失点。優勝した川崎フロンターレの27失点とは約2倍の開きがある。ツイッターでは、「ヴィッセル神戸はDFを強化しろよ 守備がザルなんだよ」「神戸はビジャも来るけど守備の方が大事なんじゃねえのか」といった声もあがっている。
欧州主要リーグでも、スポンサーの資金力を背景に「多国籍軍」となっているクラブはある。英プレミアリーグのマンチェスター・シティや、仏リーグアンのパリ・サンジェルマンだ。ただし、いずれも今季は国内リーグで暫定1位。好成績なのは前線のタレントだけでなく、当然のようにボランチ、DFと世界的選手をバランスよく整えているからだと考えられる。
神戸は今回、ビジャに限らずロシアW杯代表のボランチ山口蛍の獲得にも動いていると報じられた。攻撃陣にワールドクラスをそろえ、今後はいよいよ守備陣の強化にも本格的に取り組んでくる可能性はある。