現役続行ならばダイレクトで世界戦の可能性も
調整試合を挟まずにダイレクトで世界王座に挑戦するのならば、WBOは世界ランク外ということもあり、WBCもしくはIBFのどちらかが候補となってくる。
WBCのミドル級は、重量級のスーパースター、サウル・アルバレス(メキシコ)が正規王者に君臨し、その一方でジャーモール・チャーロ(米国)が暫定王者として存在している。チャーロは今年4月に暫定王座決定戦での勝利以降、現在までタイトル戦を行っていない。
また、IBFのミドル級は10月27日にダニエル・ジェイコブス(米国)が王座を獲得したばかり。初防衛戦の日程及び挑戦者について発表されておらず、通常の試合間隔では来春にも初防衛戦が行われるとみられる。
村田が進退を決断するにあたって最も大きな要因となるのがモチベーションだろう。2012年ロンドン五輪で金メダリストを獲得してアマチュアの頂点に立ち、プロの世界でも頂点に立った。日本人として初めてアマチュアとプロで世界を極めただけに、今後、数試合の調整試合を挟んでの世界戦は考えにくく、現役続行ならばダイレクトの世界戦が想定される。
「引退」と「現役続行」で大きく揺れる元世界王者は、年内にも自身の進退に関して決断を行う見通しだ。