入管法の「強行採決」あった?なかった? 菅長官VS東京新聞記者、質疑かみ合わず

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改正法案は参院審議入り

   そもそも「強行採決」とは何なのか。『現代用語の基礎知識』(2018年版、自由国民社)によると、少し長い説明があり、

「強行採決 野党の審議引き延ばし戦術に対する、最も強硬な対抗策が強行採決で、通常、与党議員が質疑打ち切り動議を提出し、それを与党の賛成多数で可決する形で、野党の抵抗を押し切って採決に移る。また、委員会の場合は委員長の職権で行われることも多い。(略)小選挙区制になり、数は力の論理で押し切る形で、強行採決が連発されてきている」

としている。

   上記の解説中の「野党の抵抗を押し切って採決に」の部分を単純に当てはめると、今回の事例は、委員会では強行採決があり、本会議では強行採決はなかったようにみえるが、衆院事務局の関係者によると、「強行採決」や「採決強行」の言葉が正式な記録に使われることはない。いわゆる「マスコミ用語」にあたるそうだ。

   もっとも、過去にも委員会審議で委員長席周辺に野党議員らが押しかけ、混乱の中で法案が採決される場面は時折見受けられ、与党側が「審議は尽くした」と主張し、野党側は「強行採決だ」と反発する構図は一種の「お約束」ではある。

   入管法改正案は28日に参院本会議で審議入りした。与党は、12月10日までの会期中に成立させることを目指している。

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