社会人として身に着けておきたいビジネスマナー。気になる人も多いだろうが、情報の出所によっては、真偽不明のマナーを教え込まれることもある。
そんな状況を逆手に取った「嘘マナー」が、ツイッターでブームになっている。ありとあらゆる事に、縁起が悪い理由をこじつけて、「マナー違反」と認定する内容だ。
「始業前の出社は『死を早める』」
きっかけとなったのは、2018年11月25日ごろから話題になっている「徳利(とっくり)のマナー」についてだ。先がとがっている「注ぎ口」から日本酒を注ぐのは、「縁(円)の切れ目」につながるためマナー違反だとする情報サイトが注目され、その真偽が話題になった。J-CASTニュースも27日、「徳利は『注ぎ口使ってはいけない』 ネット拡散の日本酒作法、本当に『マナー』として存在するのか」と題して、この話題を伝えたが、真偽のほどは判然としなかった。
こうした話題の盛り上がりを受け、それらのパロディーとして「○○していませんか? 実はそれマナー違反です」の文面がテンプレ化され、大喜利のような状況になっている。
ツイッターで「マナー違反です」と検索すると、多くのパロディーネタが出てくる。要約して、いくつかピックアップすると、
「始業前の出社は『始(死)を早める』からマナー違反」
「服を着るのは『福を切る』となるからマナー違反」
「話すのは『離す』、縁を切るからマナー違反」
「出勤は『出金』につながるからマナー違反」
といった具合だ。なかには1万以上リツイートされている投稿もある。
「嘘マナー」だと明示しない投稿も多く、苦言も出ている
また、マナー違反を避けるための代替案を紹介するものも。
「Windowsのパソコンは『窓際族』の意味があるから、Linuxを使うべき」
「大学は『死』を意味する4年より、末広がりの8年で卒業するべき」
「メールは『滅入る』につながるから、伝書鳩を飛ばすべき」
一方で、これらの投稿の多くには、「#嘘マナー大喜利」などのハッシュタグや、創作のネタである旨は書かれていない。もっとも、ほとんどは常識的に考えればわかるレベルではあるが、パロディーだと明示しないことについては、
「そのうちそれっぽい奴を信じるひとが出そうで怖い」
「大喜利と明言しないで嘘マナー増やすのはマジでやめたほうがいいよ」
「嘘の情報流して故意じゃ無かろうと人を騙してる時点で詐欺師がやってることと変わんねぇぞ」
といった苦言も一部出ている。