「辛口」勝谷誠彦さんの意外な一面 ももクロに「パパ」と愛された晩年

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   コラムニストの勝谷誠彦さんが、57歳で亡くなった。情報番組での舌鋒鋭いコメントで知られるが、実はアイドルグループ「ももいろクローバーZ」の大ファンとしての一面もあった。

   ももクロ公式サイトは2018年11月28日、以下の追悼コメントを掲載している。

「会うたびに『君たちは元気でいてくれていいね。』って言ってくれてどんな時も私たちのことを応援してくれました。かっちゃんパパからは色々な事を教わり、芸能界のお父さんのような存在でした。今、凄く凄く寂しいです。これからも皆のことを見守っていて下さい。ご冥福をお祈りいたします」

   メンバーが「パパ」と呼ぶほどの存在だった勝谷さん。その「ももクロ愛」を振り返る。

  • ももいろクローバーZ(2017年11月撮影)
    ももいろクローバーZ(2017年11月撮影)
  • メンバーに著書を手渡すことも(勝谷さんのFacebookより、2015年2月26日投稿)
    メンバーに著書を手渡すことも(勝谷さんのFacebookより、2015年2月26日投稿)
  • ももいろクローバーZ(2017年11月撮影)
  • メンバーに著書を手渡すことも(勝谷さんのFacebookより、2015年2月26日投稿)

「ももクロはガチなんですよ」

   勝谷さんがももクロに「ハマった」きっかけは、かつてコメンテーターを務めていた「スッキリ!!」(日本テレビ系、番組名表記は当時)。2012年春ごろから好意的なコメントが増え、その年末には番組企画の一環として、さいたまスーパーアリーナで行われたライブ「ももいろクリスマス」(ももクリ)に参戦した。その様子は番組中で放送され、一般的なイメージとは異なる「ノリ」には、共演者から驚きの声が上がっていた。

   初ライブでとくに影響を受けたのは、大槻ケンヂさん作詞の「労働賛歌」だったようだ。週刊誌「SPA!」の勝谷さん連載をまとめた『バカが隣に住んでいる』(扶桑社)から引いてみよう。

「<シッポを巻いて逃げ出すか?>と挑発し<働こう 働こう その人は輝くだろう>と励ます。それらにあわせて一万五千人の若者たちが叫ぶのを聞くうちに私は涙が出てきた。失われた二十年がようやく終わりこの国に真っ当な時代がやって来るのではないかと」

   この回の連載では、ももクロのファンが「モノノフ」と略されることに引っ掛けて、「五十二歳の老武士もいま馳せ参じ!」と締めくくっている。その後、イベントに「お父さん役」として出演したこともあり、「ももクリ」の2か月後には、メンバーのブログに「勝谷誠彦パパ」の表記が出てくる。

   楽曲だけでなく、メンバーの魅力も語っていた。13年11月3日の「有吉反省会」(日本テレビ系)で勝谷さんは、他のアイドルを引き合いに出しながら、

「ももクロはガチなんですよ。下手なんだけれども、一生懸命、とにかく自分たちで生で歌おうとするわけよ。バク転やろうとして失敗したりもするわけよ。それが良いじゃないですか」

などと評している。

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