やっぱりポジションの違い露骨 東海第2「運転延長」を新聞はどう伝えたか

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   東海第2原発は2018年11月27日、運転開始から40年の節目を迎えた――。

   日本原子力発電(原電)東海第2原発(茨城県東海村)は、首都圏にある唯一の商業原子炉だ。このほど、運転延長が認められたものの、対策工事は早くても2021年までかかり、県と6市村の「地元同意」を得るのも容易ではなく、再稼働へは、なお高いハードルが立ちはだかる。

   新聞各紙の論調にも、違いがくっきりと浮かび上がった。

  • 東海第2原発(Wikimedia Commonsより。KEIさん撮影、2009年)
    東海第2原発(Wikimedia Commonsより。KEIさん撮影、2009年)
  • 東海第2原発(Wikimedia Commonsより。KEIさん撮影、2009年)

最長「2038年」まで運転可能に

   原発の運転期間は原則40年間で、1回だけ最長20年間、延長することが可能。原子力規制委員会は11月7日、延長を認可し、手続き上は2038年11月27日までの運転が可能になった。

   延長が認められたのは関西電力高浜原発1、2号機、同美浜原発3号機(いずれも福井県)に続き4基目。2011年3月の東日本大震災の被災原発では初、事故を起こした東京電力福島第1原発と同型の沸騰水型(BWR)でも初めてになる。

   東海第2は出力110万キロワットの大型原発。東日本大震災で運転を緊急停止し、外部電源を一時喪失、最大5.4メートルの津波にも見舞われ非常用発電機のうち1台が使用不能になって残る2台で辛うじて冷却を続けるという「危機一髪」を経験している。

   このため、原電は最大17.9メートルの津波を想定して鉄筋コンクリートの防潮壁を設置するなどの安全対策を打ち出した。今後、株主で電気の販売先でもある東電と東北電力の支援を受けて安全対策費1740億円を調達し、2021年3月までに対策工事を完了させる方針だ。

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