広島からFA権を行使した丸佳浩外野手(29)の争奪戦が佳境を迎えている。獲得に名乗りを上げているロッテと2018年11月22日に、巨人とは24日に交渉。宣言残留を容認している広島とは、これより以前に交渉を済ませている丸外野手は、各球団と第2回目の交渉を行わない意向で、今週中にも所属球団が決まる見込みだ。
3球団が提示したとされる条件を比較してみると、広島は4年総額17億円前後を用意。巨人は5年総額30億円を超える大型契約に加えて、原辰徳監督が現役時代に背負っていた背番号「8」を用意しているとされる。
これに対抗してロッテは、球団史上まれに見る4年総額20億円規模の契約と、井口資仁監督の現役時代の背番号「6」を用意。さらに一部スポーツ紙の報道では引退後の「監督手形」の飛び道具を用意しているとされており、まさに球団を上げての総力戦の様相を呈している。
6人の同級生が熱烈歓迎のロッテ
ロッテは球団のみならず選手たちの受け入れ態勢も盤石である。ロッテには丸外野手の「同級生」が6人所属している。来季、選手会長を務める鈴木大地内野手をはじめ、高校時代、千葉県大会で丸外野手としのぎを削ってきた唐川侑己投手がいる。
この日、契約更新を行った唐川投手は「(丸選手が)来ることになればチームにプラス。(千葉県出身で)地元だし、盛り上がると思う」ともろ手を挙げて歓迎。広島出身で同じ歳の井上晴哉内野手は「ロッテに来ることができたら仲良くしたいですし、一緒に頑張りたい」と共闘を誓うなど、歓迎ムードは高まっている。
広島もまた、丸外野手の引き留めに全力を注いでいる。球団、選手の残留要望はもちろん、熱狂的なファンや地元企業からも残留の声が多く上がっている。広島という街が一体となって丸外野手の残留を願っている状況にある。