東芝、選択と集中見えないNextプラン 物足りなさを生んだ「6000億円」

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ファンドに「手放してもらう」こと狙うも...

   それもそのはず。東芝は1年前、半導体メモリー事業売却が間に合わずに債務超過に陥るのを避けるため、海外のファンドを中心に6000億円の大型増資を実施した。こうした「物言う株主」の期待に応えるためには、高収益を謳う必要があったということだ。

   東芝は、今回のプラン発表に連動して7000億円規模の自社株買い実施を発表。13日の取引開始前の立会外取引で、1株3635円で3323万株を買い付けたが、買い付け額は1200億円と、予定の17%にとどまった。増資後に半導体メモリー事業売却も実現し、手元資金が積みあがったことから、海外ファンドなどから株主還元として求められていたものだった。肝心のファンドが、まだ株価上昇の余地があると判断して手放さなかったと見られている。「自社株買いでファンドに『出て行ってもらう』ことで、経営への圧力を減らす狙いだった」(同)とも言われるが、いまのところ期待外れというところだ。

   東芝は2019年11月まで自社株買いを継続して目標額を買い切る方針だが、今回のプランを実施に移しながら、ファンドとの神経戦が続くことになる。

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