声優がVTuber運営に抗議する漫画拡散 事務所「著しく企業イメージを傷つけられた」

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   人気バーチャルユーチューバー(VTuber)を運営する事務所に対し、声優2人が抗議する内容の漫画がツイッター上に投稿され、波紋が広がっている。

   VTuber担当に決まって所属先を辞めるよう言われたのに連絡が途絶えたという内容だが、やり玉に挙げられたとみられる事務所側は、こうした事実関係をツイッター上で否定している。

  • 声優漫画に反論する事務所のツイート
    声優漫画に反論する事務所のツイート
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「所属先を辞めるよう言われたのに連絡が途絶えた」

   漫画を投稿したのは、「実話やぞ読んでくれ」というアカウント名のツイッターで、2018年11月に入って開設された。

   「とある人気企業のVtuberに決まっていた声優2人に実際に起こった出来事を漫画にしました。彼女たちと同じ被害にあう方が出ないように描きました」と、19日に拡散希望だとして漫画をアップした。

   漫画によると、5月のオーディションで誘われた声優は、仲間とともに2人組 のVTuberとして夏休みごろにデビューすると「ゲップランド」なる事務所から言われた。8月中旬には、翌月にデビューするため所属先も辞めるように迫られたという。その前に、イベント出演も断るよう言われたとして、事務所名などを伏せてメールのやり取りの写真も貼り付けてある。

   2人は、契約したいと言ったがはぐらかされ、所属先を辞めることに従った。しかし、その後は1か月も連絡がなく、また会っても、契約していないので他社を受けてもいいと言われるなどした。そして、11月上旬になって、この事務所は、VTuberの公開オーディションを行うと告知した。一体どうなっているのかとメールしたが、また連絡が来ないままだという。

   この漫画投稿には、しばらく反応がなかったが、20日ぐらいになって反響を呼び、21日夕現在で3万件ほどもリツイートされている。漫画での名前に近い事務所ではないかと憶測が流れる中で、「電脳少女シロ」といった人気VTuberの事務所アップランドが20日夜、長文の釈明文をツイッター上で公開し、これまでの経緯を明かした。

「事務所を辞めることの強制は一切しておりません」

   その釈明文によると、アップランドでは、条件などが合意してから所属事務所を辞めることでいいと言ったといい、「こちらが条件確定前に事務所を辞めることの強制は一切しておりません」と反論した。

   声優2人が以前の所属先を辞めた理由は、信頼しているマネージャーが退職したり、もともと辞める予定であったりしたからだと聞いているとした。

   また、11月14日にはメールに返信したので、連絡がないというのは納得できないと言っている。

   そして、「明らかに悪意ある漫画が何者かによって描かれ拡散された」「弊社としても著しく企業イメージを傷つけられた」と憤りを示し、弁護士と相談のうえ対応することを明らかにした。

   とはいえ、VTuber担当になかなかならなかったことなどについては、2人に再度謝罪したいとしている。

   ツイッターやネット掲示板などでは、今回の騒ぎについて、様々な意見が書き込まれている。

   声優2人に対しては、「酷い話ですね」「泣き寝入りはしない方が良い」「負けるな、頑張れ」といったエールが次々に送られた。その一方で、「口約束だけで事務所やめる方もどうかと思うぞ」「仕事は契約書交わしてナンボだから脇が甘い」といった指摘もあった。

   事務所側に対しても、「こういったすれ違いを起こさないのも企業側の務め」「認めるところはしっかり認めるのは誠実だ」などと様々な声が出ている。アップランドは11月21日、J-CASTニュースの取材に対し、「事情確認を進めていますので、取材はすべてお断りしています」と答えた。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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